地域活性化へ向けて

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地域活性化へ向けて

地域活性化ボランティア

コロナ禍、国際情勢の不安定化、そして度重なる自然災害。私たちの暮らしを取り巻く環境は、この数年で大きく揺れ動きました。都市部に依存した生活や供給体制の脆弱さが浮き彫りになり、今あらためて「地域」という単位の持つ力が見直されています。こうした時代の変化を踏まえ、私たちは地域の未来を見据えた新たな取り組みをスタートさせています。

産官民が一体となった持続可能な地域づくり

本取り組みは、近隣の企業・自治体・認定NPO法人が連携し、一つのチームとなって進めています。災害時に避難地として機能する場所を確保・整備しながら、平時には移住者を受け入れ、地域社会の一員として共に暮らしていただくことを想定しています。

中心となるのは、休耕地の再生です。使われなくなった田んぼや畑を希望者に提供できる仕組みを構築し、農業を通じて「食の自給」と「地域コミュニティの再構築」を進めています。農地の再活用は、見た目の景観だけでなく、土壌や水資源の健全な循環を促し、地域環境の保全にもつながります。

安心して移住できる環境の整備

人口減少が続く中山間地域にとって、移住者の受け入れは地域存続の鍵を握る重要な課題です。しかし、いきなり農村に移り住むというのは、多くの人にとって大きな決断です。私たちはその不安を少しでも和らげるために、農業体験や短期滞在プログラムの提供、生活面でのサポート体制を整えています。

移住者の方々が地域に自然と溶け込めるよう、地元住民との交流の場やコミュニティ活動への参加を促す仕組みも用意しています。「移住して良かった」と思ってもらえるような、安心・安全な受け入れ環境づくりを今後も進めてまいります。

新規就農支援と地元農家との連携

新規就農支援と地元農家との連携も当NPOにお任せ

地域の活性化と食の安定供給という2つの観点から、新規就農支援にも力を入れています。農業未経験の方でも始められるよう、栽培技術や農業経営に関する指導体制を整え、必要に応じて機械や資材の貸し出し、営農計画の作成支援も行います。

また、長年農業に携わってきた地元農家さんとのマッチングも進めており、師弟関係のような形で現場でのノウハウを引き継ぐ取り組みも活発です。これにより、地域内に多世代の農業従事者が生まれ、世代を超えた絆が育まれています。

有事にも強い「自立型地域」へ

近年、自然災害やパンデミックといった有事への備えが、全国各地で課題となっています。流通がストップした際にも地域で必要なものをまかない合えるような、いわば「自立型地域社会」を築くことが今後の大きな目標です。

そのためにも、農業を中心としたライフラインの維持、エネルギー・水資源の分散確保、住民同士の信頼関係が不可欠です。地域に根ざした人の営みと自然との共存が、真のレジリエンスを生み出すと私たちは考えています。

地域の未来をともにつくる

この地域には、豊かな自然と培われた知恵、人と人とのつながりがあります。その力を活かし、持続可能で魅力ある地域づくりを、私たちは次の世代へと引き継いでいきたいと考えています。

「地域で暮らす」「地域を支える」そんな生き方に共感してくださる方々とともに、これからも歩みを進めてまいります。